しらんがな(´・ω・`)

あかいこまるの雑記ですがな

快特格下げについて思うこと

京急の一部の快特を特急に変更することを内容の一つとするダイヤ改正が発表された。

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現行ダイヤのデータイムの都内区間は10分間隔で快特2本、普通1本という快特偏重ダイヤであり、特に4両編成の普通車などが大変混雑していたことに常々文句を言ってきた身としては、とても評価できる内容のダイヤ改正である。

 

さて、速達列車の格下げとなるとわいてくるのが速達主義の格下げに条件反射的に反対する人々である。(なぜか格下げ=悪であると考えている。)

特に快特京急の看板種別ともされているため、今回も悲観的につぶやき、ダイヤ「改悪」だとあおっている人々が見受けられる。

 

都内、川崎、横浜、横須賀、三浦、逗子といった多くの地域を沿線に抱えている以上は玉虫色のダイヤを作成するのは不可能である。

また、利用客の増加が見込まれない現代においては限られた資源のもとにいかに輸送の適正化を図るかがダイヤを作成する上で一番大きな命題となるだろう。

加えて、鉄道会社もサービスを提供している以上は利用客に選んでもらわなければならない。しかし、自分たちの方を向いたサービスを提供してくれない事業者を利用客は選ぶだろうか。住んでいる間は仕方がないから利用するとしても、転居のタイミングでより便利な路線の沿線を選ぶことだろう。そうすると、結果として利用客は減ってしまい先細りの一途をたどってしまうこととなる。これを防ぐためには定期的に輸送の適正化を図るなどして、乗客の方をきちんと向いたサービスを提供し、満足度を上げなければならない。

したがって、合理化に加えて、利用者の満足度を上げる(=その路線のファンを増やす)という観点からも種別の格下げをも含む輸送の適正化というのは重要であるといえるのではないだろうか。

本件ダイヤ改正については、従来より大田区から是正の要望が定期的に出されており、都区内区間の利用者からも不評であった都内区間の輸送力の適正化を図るために一部の快特を特急に格下げするものである。このような点に鑑みると格下げだからといって直ちに悪と評価すべきではないのではないだろう。

もちろん、東海道新幹線のように圧倒的な需要の差が存在しているならば速達種別に偏重することも仕方がない。しかし、ある程度の利用者が途中区間にもいるのならば速達を過度に重視するよりも利用客をきちんと拾えるダイヤにして、合理化をはかるとともに沿線住民の満足度も向上されることがベターな選択肢であると思う。

【追記】これまでの快特は通過駅が多すぎて停まらない駅の利用者からすると乗りたくても乗れない列車と化していたと思う。ニュースリリースの中で「待ち合わせ駅での接続改善」があげられているのは会社側もさすがにこれはまずいと思うに至ったということなのだろう。

(※本稿は快特の特急格下げについて都内区間の利用者の観点より論じたものです。横浜方面エアポート急行の減便などについては加味していませんのであしからず。)